2021.06.30 トピックス ジャカルタ国立大学(インドネシア)による講義 ― OUEL 海外協定校チャンネル 2021 第五弾 ― 学生生活 教育?研究 留学?国際交流

リレー講義のバトンは、マレーシアから、隣国のインドネシアに渡りました。
 
今回の講師はインドネシアのジャカルタ国立大学のTia Ristiawati教授(以下Tia教授)。日本とインドシアの文化について比較?研究されています。
 
講義は日本語で行われました。今回は少し長めに、講義の内容を紹介したいと思います。
 
<講義内容 要点>
?インドネシアは、多数の島とそこで暮らす1,000を超える多様な民族により成り立っています。これらの文化的?民族的背景の異なる人々が「インドネシア」という一つの国として結束するにあたって、「パンチャシラ」という国家理念が定められました。これは、インドネシア建国の基本理念であり、インドネシアの建国を定めた「1945年インドネシア共和国憲法」に記されています。
 
?「パンチャシラ」が掲げる5原則のうち、1つ目の原則が「すべてのインドネシア国民は宗教を持つこと」であり、そのため、この国では、宗教が非常に重んじられています。インドネシア国民の身分証明書(ID)には、宗教が記載されています。
 
?そのため、日本と比べ、インドネシアの生活様式、特に結婚儀礼では信仰する宗教が重要な役割を果たします。インドネシアにおける婚姻は新郎新婦が信仰する宗教法に基づくものであり、同時にそれは異なる宗教を持つ人同士の結婚が難しいことを示しています。インドネシアにおける結婚式のスタイルは宗教によって異なり、また民族によっても異なります。
 
Tia教授の講義は、インドネシアの人々の「宗教観」が、文化や日常生活、中でも「結婚」という儀礼にどのように表出されるかに関するもので、聞いている学生たちにとっても興味深く、分かりやすいものでした。
 
講義の最後には、講師から学生達に次のような質問が投げかけられました。
 
?日本では、結婚式の多くはチャペルで行うと聞いています。カトリック教徒が結婚する際に、チャペルで神に永遠の愛を誓いますが、日本ではチャペルでどういったことを行うのでしょうか。また、日本の結婚式に伴う数々の儀礼は、どのようにあなた方の宗教に関連していると思いますか?
 
学生達の沈黙は「あまり考えたことが無かった」を意味するようです。それでも、講義終了後のアンケートでは、「非常に新鮮な話だった」「(最後の質問は)これまで考えたことがなかったことで興味深かった」など、好意的なものが多く、これは学生達が「気づく」ことの面白さ、大切さを感じたことを意味しているに違いありません。
 



 

ジャカルタ国立大学とは





インドネシアの首都、ジャカルタの中心部に校舎を構える、ジャカルタ市内唯一の国立大学です。日本語教育で有名な他に、教員を養成する大学として、高い実績と知名度を誇っています。同大学の日本語学科も有名で、毎年学科生が主催となって「Jiyuu Matsuri(自由祭り)」という大規模なイベントが実施されています。




 

「OUEL協定校チャンネルとは」

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